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京阪のダイヤ解説② 京阪線の各駅の解説-大阪編

京阪線の各駅の解説

ダイヤを組むうえで沿線情報は大事です。そこで、この項では京阪本線鴨東線中之島線の各駅の特徴を軽く解説します。ダイヤと関係ない記述が多めになります。

長くなるので、2つのページに分割します。前半は大阪編(淀屋橋~樟葉と中之島線の各駅)、後半は京都編(橋本~出町柳の各駅)です。

 

 

KH-1淀屋橋

京阪本線の終点です。大阪の大動脈である大阪メトロ御堂筋線と接続しており、利用客数は京阪線で2位です。御堂筋線淀屋橋駅も利用客数は梅田、難波、天王寺に次いで4位と利用客がとても多いです。乗り換えも含めれば多くの人が交錯するエリアと言えます。

駅周辺はビジネス街を形成しており、大阪市役所も近いです。平日はサラリーマンが多く見られる一方で、娯楽施設やショッピング施設は極めて少なく、休日はわりかし静かなエリアです。大阪市内ではトップクラスに家賃相場が高いエリアでもあります。

京阪の駅は地下駅で、1面4線の切り欠け式ホームです。この特異な配置のため、運が良ければ列車が縦列停車するといった、他社線では滅多に見られない景色が見られることもあります。もちろん終点なので全列車が停車します。

 

 

KH-2北浜駅

大阪メトロ堺筋線と接続しており、利用客数はそこそこ多いです。駅周辺はビジネス街となっており、金融や株式に関する会社が多めの金融街となっています。淀屋橋と同様で休日は人が減り、比較的静かなエリアです。駅周辺にはお洒落なカフェが多かったりします。橋を渡って中之島に入ると、公会堂や美術館、公園などにも行けるため、都心ですがゆっくり過ごすことができるでしょう。

京阪の駅は地下駅、1面2線の島式ホームとなっており、全種別の列車が停車します。

 

 

KH-3天満橋

読み方は「てんまばし」です。淀屋橋、北浜同様ビジネス街で、利用客はかなり多いです。大阪メトロ谷町線と接続しているほか、京阪中之島線とも分岐しています。

地下駅、3面4線の構造です。中之島線分岐駅ですが、本線と中之島線の乗り換えは京橋駅で行う方が階段を使わなくてすむので便利です。全種別の列車が停車します。この駅から萱島までは複々線となります。

 

 

KH-4京橋

京阪最大のターミナル駅で、利用客は京阪線の中ではダントツの1位です。JR大阪環状線JR東西線、JR学研都市線、大阪メトロ長堀鶴見緑地線と接続しています。駅周辺は下町の雰囲気があり、居酒屋など食事場所が豊富です。百貨店や古くからの商店街などもあり買い物も便利です。総じて平日休日問わず人が多いところと言えるでしょう。一方でパチンコや風俗店等も多めなので、治安はあまり良くないようです。

高架駅、2面4線で、全種別の列車が停車します。天満橋までは地下区間でしたが、ここからは地上区間となります。なお、天満橋~京橋間では車窓から大阪城が見えます。朝ラッシュではホーム数を活かした相互発着がしばしば行われます。淀屋橋行き(淀屋橋始発)と中之島行き(中之島始発)の接続もこの駅で行われます。

 

 

ここで、先に中之島線の駅の解説をはさみます。

 

 

KH-51なにわ橋

本線の北浜のすぐ近くに位置する駅で、北浜同様大阪メトロの堺筋線と接続しています。ただし、堺筋線との乗り換えは一度地上に出なければならないため、北浜の方が便利です。特急、準急などの主力種別の大半は淀屋橋方面に向かう関係で、当駅を利用するぐらいなら北浜を利用した方が便利なことが多いため、利用客数は本線、鴨東線中之島線交野線宇治線の中でもワーストを争うレベルで、都心の秘境駅と揶揄されることもあります。

 

 

KH-52大江橋

本線の北浜のすぐ近くに位置する駅で、淀屋橋同様大阪メトロの御堂筋線と接続していますが、乗り換えは一度地上に出なければならないため淀屋橋の方が便利です。淀屋橋は始発駅のため確実に座れるメリットもあるため、当駅の立場はかなり悲惨で、利用客数は淀屋橋の10%にも及びません。

なにわ橋と大江橋は、それぞれ北浜、淀屋橋と同一駅として扱う特例があります(例外もありますが)。そのため、中之島線利用時に課せられる加算運賃はありません。

 

 

KH-53肥後橋

中之島のビジネス街付近に位置する駅で、大阪メトロ四ツ橋線の肥後橋駅と接続しているほか、10分ほど歩けば北新地や西梅田方面にも行けるため、利便性は中之島線の中では優秀な方です。しかし、中之島線には特急や準急などの優等種別がほとんど来ないこと、淀屋橋が徒歩圏にあること、加算運賃が課せられることなどが足を引っ張り、利用客数としては区間急行が通過する小さな駅と張り合うレベルとなっています…。ダイヤ面で中之島線が便利になれば利用客数が増える可能性はありそうです。

 

 

KH-54中之島

中之島西部に位置する駅で、中之島線のターミナルですが、公式には乗り換え可能な路線はありません。しかし、阪神福島駅やJR東西線新福島駅は徒歩圏にあるため、コンコースでは乗り換え案内がされています。利用客数は渡辺橋よりもやや少ないといったところです。

駅は切り欠けの1面3線の構造ですが、列車本数が少ないため、1線は現状イベントや臨時列車等のために使われています。

現時点ではパッとしない印象の駅ですが、将来なにわ筋線が開業すれば南海やJRとの乗り換えが可能になります。これにより、南海やJRのダイヤ次第ですが関西空港まで一本で行けるようになるため、当駅の意義が大きく上昇することが見込まれます。

また、中之島線は当駅から九条に延伸する構想があり、実現すれば阪神なんば線および大阪メトロ中央線に乗り換えられるようになります。これもダイヤ次第ですが、京阪沿線から大阪港や甲子園、三宮へのアクセスが便利になる可能性があるため期待したいところです。

 

 

中之島線の解説は以上です。再び本線に戻ります。

 

 

KH-5野江

2019年3月に延伸したJRおおさか東線のJR野江駅と接続していますが、乗り換え客はそれほど多くないようです。また少し歩けば大阪メトロ谷町線野江内代駅にも行けます。駅周辺は郊外の住宅街といった雰囲気です。

2面4線で、線路4本の内、外側2本にのみホームが設置されています。野江から大和田までの各駅は同様の構造になっています(森小路守口市を除く)。野江~土居は各駅停車しか停車しません。

 

 

KH-6関目

大阪メトロ今里筋線と接続していますが、乗り換え客はそれほど多くないようです。少し歩けば大阪メトロ谷町線関目高殿駅にも行けます。駅周辺は住宅街です。野江~土居の中では最も利用客数が多い駅です。

 

 

KH-7森小路

駅周辺は住宅街です。

2面4線でホームは内側線にも面していますが、柵があるため乗降はできません。今後、優等列車が停車するようなことがあれば、この構造が活かされるのですが…。京阪の営業最高速度110km/hを間近で感じるならオススメな駅です。(ただし危ないので気を付けましょう)

 

 

KH-8千林

駅周辺は住宅街です。駅のそばには大きな商店街があります。淀屋橋方面から見た場合大阪市に位置する最後の駅となります。はるか昔、この駅から梅田方面への路線をつくる計画があったとかいう噂を聞いたことがあります。

 

 

KH-9滝井

ここから守口市に入ります。駅周辺は住宅街です。少し歩けば大阪メトロ谷町線今里筋線太子橋今市駅があります。隣の千林駅および土居駅とは400mしか離れていません。鉄道屈指の短距離ということで、特に滝井~土居間は鉄道ファンには有名な区間でもあります。

 

 

KH-10土居

駅周辺は住宅街です。野江~土居の中では最も利用客数が少ない駅です。周辺住民は急行や準急が停車する守口市駅に流れてしまっているのでしょうか?

 

 

KH-11守口市

守口市の中心に位置し、利用客数も結構多い駅です。駅周辺は百貨店、居酒屋などそこそこ栄えており、守口市役所も徒歩圏です。少し歩けば大阪メトロ谷町線守口駅があります。

2面4線でホームは内側線にも面しており、緩急接続可能な構造になっています。当駅は快速急行、急行、準急も停車し、これら優等種別と各駅停車が頻繁に接続を行っています。これにより、利用客数の多い西三荘~大和田の各駅から大阪中心部への速達性を確保しています。同時に、野江~土居から寝屋川、枚方、京都方面へのアクセスの改善も図っています。

 

 

KH-12西三荘

駅周辺は住宅が多めです。駅のそばにパナソニックの本社がある関係で、パナソニックの通勤客が多いことが特徴です。当駅から門真市に入ります。門真市内の各駅(西三荘、門真市、古川橋、大和田)は全体的に利用客が多めなことが特徴です。

 

 

KH-13門真市

門真市の中心あたりです。大阪モノレールと接続しています。準急が停車しない駅ですが、利用客数は準急までが停車する駅を含めてもトップです。さらに言うと、急行までが停車する駅を含めてもトップです。これだけ利用客が多いのに準急すら止まらないのは、旅客の遠近分離のためでしょう。京阪は門真市全体の利便性を考慮して、守口市での緩急接続や、区間急行の設定をするなどダイヤ面での工夫を行っています。

 

 

KH-14古川橋

駅周辺は住宅が多めです。大阪の運転免許試験場の最寄り駅でもあるため、大阪府民であればお世話になった方も多いでしょう。

 

 

KH-15大和田

駅周辺は住宅が多めです。複々線のカーブを利用して京阪の車体を奇麗に撮れるため、京阪撮り鉄にとっては有名な駅です。

 

 

KH-16萱島

駅周辺は住宅街です。ここから寝屋川市に入ります。また、複々線はここまでです(正確には寝屋川信号所まで)。駅のホームには大きなクスノキが見られます。利用客もそこそこ多いです。

2面4線の高架駅で緩急接続可能な構造です。寝屋川車庫の最寄り駅でもあり、当駅を始発・終着とする列車が多数設定されています。当駅止まりの列車が多い関係で、この駅で乗り換えを余儀なくされることもすくな必ずあります。また、ここから先は準急が各駅停車となります。総じて京阪の運行上、乗務員のやりくり上、そしてダイヤ上で非常に重要な駅です。

 

 

KH-17寝屋川市

寝屋川市の中心駅です。利用客数は京橋、淀屋橋枚方市に次ぐ4位ですが、遠近分離のため特急は通過します。

2面2線の高架駅で駅舎は立派です。萱島と同様で寝屋川車庫とも接続しており、当駅を始発・終着とする列車があります。淀屋橋寝屋川市間は高架線が多く、高架でない部分も立体交差しているため踏切はありません(車庫への引き上げ線は除く)。下りの通勤準急は当駅~萱島間で混雑のピークを迎え地獄絵図となります。

 

 

KH-18香里園

典型的な郊外駅ですが、利用客数はかなり多く快速急行が停車します。成田山不動尊の最寄り駅であり、元旦は多くの参拝客が利用します。

2面4線の構造で緩急接続ができます。日中は準急が特急を待避しています。また、朝夕は急行や快速急行と普通が緩急接続することも多いです。香里園~枚方市は高架化の計画があり、現在進行中です。これにより21カ所の踏切(内、20が開かずの踏切)が撤去されます。側道や歩道も拡張され、香里園~枚方市の沿線民は渋滞緩和などの恩恵を受けられるでしょう。

 

 

KH-19光善寺

駅周辺は住宅街です。ここから枚方市に入ります。準急までが停車する駅の中では利用客数は多い方です。ホームがカーブ上にあり列車が大きく傾く関係でホームと電車の間が広く空いています。乗降の際には気を付けましょう。なお高架化の際にホームの位置をやや京都方面に移動させるらしく、カーブ上のホームは解消される見込みです。

 

 

KH-20枚方公園

駅周辺は住宅街です。ひらパーの最寄り駅でもあります。急行が止まりますが、利用客数は急行が通過の光善寺の方が多いです。高架化の際にホームの位置をやや大阪方面に移動させるらしく、ひらパーにより近付く見込みです。

 

 

KH-21枚方市

枚方市の中心で、駅周辺はかなり栄えています。交野線とも接続しているほか、広範囲へのバスも発着しており、淀川対岸の高槻などにも移動可能です。京阪間最大の駅で利用客数は京橋、淀屋橋に次いで3位です。

3面6線の高架駅で、その内主に4線を本線が、2線を交野線が使用します(例外も多少ありますが)。特急と準急や普通が緩急接続することも多く、乗り換え客も含めて多くの客が行きかう駅です。京都側に留置線があり、大阪方面から来た列車が当駅で折り返すことも多いです。総じて京阪への影響力が非常に大きい駅と言えます。

なお、過去には本線と交野線を直通する列車(おりひめ、ひこぼし)が運転されていましたが、現ダイヤでは定期列車では設定されていません。

 

 

KH-22御殿山

駅周辺は住宅街です。駅のホームはカーブ上に位置しています。利用客数は隣の牧野の方がかなり多くなっています。

 

 

KH-23牧野

駅周辺は住宅街です。利用客数はかなり多いです。駅は、大阪側は高架上、中央は地上、京都側は川上の鉄橋および堤防上、に位置する面白い駅です。

 

 

KH-24樟葉

駅の東側は京阪グループが開発したエリアで、高層マンションやくずはモールなどで賑わっています。一方で駅の西側は淀川に面しており、穏やかな雰囲気が漂っています。大きなバスターミナルもあり、枚方の鉄道空白地帯や、京田辺松井山手などに移動できます。京阪線では大阪府東端の駅です。利用客数はとても多く、特急が停車します。所要時間的には淀屋橋出町柳の中間に位置する駅ですが、利用者はどちらかというと大阪志向の方が多いようです。

2面4線の高架駅で京都方面に2本の留置線を持っています。ここから先、京都方面は利用者数が減る関係で、当駅折り返しの列車が多く設定されています。昼は特急と準急が緩急接続しています。

 

 

以上、駅紹介大阪編でした。次回は京都編です。